1994年秋、日本経済新聞の片隅に中国株の記事が載っていました。
中国、上海、深洲に外国人が買えるB株市場があるという内容です。
そのとき、強烈に頭に浮かんだのが中国のGDP(国内総生産)の伸び率です。
当時、年平均10%を超えていたのです。
発展途上国で国民所得も低く低成長なら、投資など考えられませんが、中国は人口13億の国です。
もしもこの先も中国が経済発展をとげていったら……。
中国株投資のチャンスかも、と感じました。
オーバーラップしたのは、戦後日本の高度成長時代のことです。
何もないところから日本は復興し、海外輸出や内需拡大により物質的にも豊かになり、国民所得も上がり続け、企業も発展の一途をたどってきました。
バブルがはじける1990年まで、じつに50年近くも成長し続けたのです。
なかでももっとも重要と思えたのは、高度成長時代の日本の株式市場でのある出来事でした。
それは長期投資のメリットです。
戦後、株式市場が再開した昭和29年に松下電器産業の株1000株を7万円で購入したとして、有償・無償増資の権利をとっていただけで、現在なら数億円の資産にふくれあがっていたはずです。
ほかにも、戦後上場したセブンーイレブンやセコムの株を上場近辺で1000株買っていたら、やはり、有償・無償増資の権利をとり、その後の株価の値上がりで、現在は億万長者になっていたでしょう。
ごく簡単にいってしまえば、「有償増資」というのはその会社の株を格安で買える権利を得ること、「無償増資」は利益に応じて株主にただで還元される株のことです。
つまり、高度成長が長く続く国の、優良企業株を上場時に買っておけば、その国の発展とともに企業も成長し、有償・無償株を発行するので、株数も増え、株価の値上がりとともに資産が増え続け、やがては億万長者になっていくという図式です。
しかし、安定成長期に移行している日本やアメリカのような先進国では、この先、このようなことは望めないでしょう。
条件としては発展途上国で、今後長年にわたり発展し続けるという国でなければ不可能です。
そう考えて世界を見渡してみると、その条件にかなうのは中国くらいのものだ。
中国にその可能性を感じた私は、興奮を禁じ得ませんでした。
なにもむずかしいテクニックはいらないはずです。
高度成長という時代の波に乗り、優良企業の株式を購入しておけば、黙っていても億万長者になれる…。
たしかに長期投資という条件がつきますが、資産が作られていくのが体感できるのは、精神的にいいことでしょう。
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